実紅は突然、修夜に名前を呼ばれたためビックリして教室には入らずドアのところに隠れた。
あいつは、なにやってんだ?
いくらなんでも、ドアんとこで隠れなくてもよくね?
「実紅ちん、聞きたい事があんだけど、いいー?」
「…え?聞きたい、事?」
修夜は何度も首を縦に振り、笑みをこぼした。
うわ、このパターンって最悪じゃね?
実紅が、ヤったとかヤんなかったとか言えるわけねぇけど。
あ、でも表情で大体分かるか。
「昨日、ヤったの?」
「…え!?」
すると周りのヤツらは、聞こえたらしく『まじで?』と口々に言い騒いでいた。
修夜のやつ声がデカいんだよ。
これじゃあ、ありもしない噂だって、たつ可能性あんじゃん。
「…ありえねぇ」
「ちょっと!舜!」
実紅が俺の肩を、思いっきり叩いた。
いってー、急に何だよ?
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