「で?で?
結局、ヤったの?」
ニヤニヤする修夜は、そこらへんの女子高生をナンパする、おっさんのような顔をしていた。
それに比べて、洸太は何だか不機嫌な様子。
洸太のやつ、どうした…?
「なぁ!なぁ!」
「あのな、お前うるさい。てか、お前に、教えるわけねぇだろ」
「はっ?!なんだよ、それ!」
「そのまんま」
修夜に話したら、きっとすぐに色んなとこに広がるに決まってる。
だったら、最初から何も言わねぇほうがいいと思う。
変な期待させても、悪いしな。
「ヤったのか、ヤんなかったぐらいは教えてくれてもいいじゃねぇかよー!」
俺の肩を必死に揺らし、『教えろ、教えろ』と叫ぶ修夜。
周りの生徒たちは、とても唖然としながら俺たちを見ている。
てか、こういう時って、洸太が間に入ってきて止めてくれるんじゃねぇの?
修夜の肩揺らし攻撃は止まり、洸太が気になり洸太を見てみたが…
「…洸太?」
洸太は、とても不機嫌だった。
たしかに、今日は朝から不機嫌だったけど何があったんだ?
「…あっ!実紅ちん!」
そのとき、大声を出したのは、いつものように修夜。
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