―数時間前



「朝から大声、出すなよ」


「だ、だ、だって…」



昨日は、あのまま寝ちゃったからお互い裸のまま。



なのに、実紅は本気で驚いていて朝から耳元で『きゃあぁあ！』と思いきり叫ばれた。



「は、裸っ…なんだよ？」


「…だから？昨日ヤったんだから当たり前のことだろ」


「『ヤった』とか、口に出さないでよっ！は、恥ずかしいから！」


「…なにを今更。昨日、ぜんぶ見たっていうのに」



すると実紅は布団を顔まで被って丸くなり、隠れてしまった。



どうせ、自分の顔がタコみたいに真っ赤になったから恥ずかしくて隠れたんだろ。



大して力もねぇ腕で布団抑えてたって意味ねぇのに。



ガバッと、実紅が掴んでいた布団を軽々と、捲り上げた。




「…っ…」


「やっぱな」


「…へ…？」


「顔、真っ赤」



そう言うと更に赤くなった実紅の頬を指で突っついた。




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