◇◆◇◆実紅◇◆◇◆
高校生になって、二度目の春…。
あたしは、今日も―…
「パンツ見えてる」
「えっ?!」
「うそ」
彼氏である意地悪狼に、遊ばれています…。
「ったく、舜はまたいじめてんのかよ…」
修夜がダルそうに目を擦りながら教室へと入ってきた。
あたしたちの高校は三年間全て同じクラスのままのため学級委員も全てそのまま。
「いじめてねぇよ」
「…いや、いじめてるから」
…はい。
いじめてますよ。
ってか完全に、いじめられてますよ。
「実紅ちゃん!」
……ん?
奈留ちゃんが教室の入り口から走ってきた。
あ、奈留ちゃん!
「おはよー」
「おはよう!」
なんか今日の奈留ちゃんはやたらとテンションが高い気がする。
良い事でもあったのかな…?
「ご機嫌いいね」
「うん!実はね…」
「なになに?」
「春休みに洸太君と、二泊三日旅行行ったの♪」
………。
えぇえぇえぇえ?!
もう旅行行ったの?!
「すごく楽しくて…♪」
「よかったね」
「うん♪」
ピンクオーラが見える中…
隣では妖しい笑みを浮かべている人物がいた。
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