翌日の帰り道。

「早苗〜!!今日も雑炊がええわ!俺!」


佐山に聞こえるようにわざと大きな声で言う茜。


この間は何も作らないまま帰った。

なのに『今日も』雑炊がいいって勘違いされるじゃない!


「早苗!こいつの家行ったのか?」


「え?知らなかった?茜が佐山には了解もらったって…」


茜の方を向くとイヒヒと意地悪そうに笑っていた。


あの野郎!


「しかも何なの?俺のこと苗字なのにあいつには名前なわけ?俺達付き合ってるのになんであいつ優先なの?俺のこと嫌いになった?」


「違う!佐山が好きだよ!嫌いになんかなんないよ」


「じゃああいつの家で何してたか言えよ!」



返答に困っていると、茜が助け船を出してくれた。


「俺が早苗を襲ったんや。」