暫く歩いて行くと、囚人は立ち止まり…

「着いたダギャ、ここが医務室ダギャ♪」

少年は、呆気に取られた…
 そこは、どう見ても
 物置にしか見えない、
 ボロボロの小屋だった…

《 ガチャッ!! 》

「お〜い、ドクターっ!?
 居るダギャ??」

囚人は、
 医務室のドアを開け、中に呼び掛けた…

「う〜ん、出掛けてるみたいダギャ、
 おみゃ中で待ってるダギャ♪」

そう言うと、
 囚人は広場の方へ戻って行った…

仕方なく少年は、
 中にあるベットに腰を下ろし、
 ふぅ〜っと溜め息を漏らした…

{ぁなた、誰??}

いつの間にか、
 目の前に一人の女性が立っていた…

『誰って…俺は……』

少年は言葉を詰まらせた…

{ぁッ!そッか、
 ぁなたが新入りさんねッ♪}

そう言うと、
 彼女は少年の額に掌をあてた…

『な、何をする気だ??』

少年は怯えながら、そう言った…