『そっか』


と涼子は書いて、さらに付け加えた。



『ありがとう』



「ぼくの方こそ、ありがとう」



そう返すと、彼女はいきなり手で口を覆った。


ぼくの目にも明らかなほど、ぶわっと涙があふれてきて、唐突に彼女を濡らしていく。