「…なんで女がここに入ってくんだよ。」 神宮寺…遥季…だっけ。 その人が、不機嫌そうに私を睨み付ける。 …絶対、歓迎されてないよね。 私は困ったように宙に視線をさ迷わせた。 「遥季、陽依ちゃんに失礼だろ。何もそこまで…」 たっくんが私を庇ってくれたけれど、遥季さんはガラスの机に持っていたトランプカードを投げ捨てると、大広間から出ていってしまった。 「あ…」 遥季さんの背中を見送りながら、私は不安になる。