「・・・いいじゃん、俺で」


「え?」


「なんでもねぇ。じゃあな」




いや、ちょっと・・・


アドレスの紙!



持って行かないでよ・・・

「ねぇ、優里ちゃん」


「美和ちゃん?」


「陸くん見なかった?」


「さっき、出ていったけど」



上原 美和 ちゃん

隣のクラスの女の子。
まぁ、接点はある。



「分かった。ありがと」


「どうしたの?」


「ううん。ちょっとね・・・」



なんだか、美和ちゃんの顔が赤かった。