「今日はルウナの好きなハンバーグにしようかなぁ?」




「え!?本当?やったぁ♪ハンバーグぅ、ハンバーグぅ♡」



私、お母さんが作ったハンバーグが一番好きなんだよね!




やったぁ♪



「あ、君嫌いなものってある?」




お母さんが男の子に聞く。




「…ない」




男の子が小さな声で答える。





「えっと、君って呼ぶのもあれだから名前、教えてくれるかな?」







「…………彼方」





゛彼方゛が答えた。




へぇ、彼方っていうんだ…。





「じゃあ、彼方君。ご飯ができるまでルウナと待ってってね」




「はーい!」



私が返事をしたのと同時に彼方も小さく頷いた。