「僕、学校に行きたくないよ~ι」
「優君!!ワガママ言ってないで学校に行ってらっしゃいι」

朝から騒いでいるのはあたし、二葉 藍沙の双子の弟、二葉 優。

気が弱くて力も弱い上にトロい。
なのに料理や家事類はメッチャ得意。

「また騒いでるの、優。さっさと学校行けば?」
「お姉ちゃん…だって学校行ったら、またイジメられるもん」

そう言って優は布団を深くかぶった。

「んな奴らぶっ飛ばせばいいじゃん♪」
「…ぶっ飛ばして停学になったのはどこの誰かしら?」
「うっ…ι」

母さんからの痛い視線を受けながら冷や汗を流す。

「高校に入ってまだ1ヶ月よ?イジメられるわけないわよ!」
「うぅ~」

優は半べそをかきながら布団から顔を出した。

「全く。藍沙と優が反対だったらどんなによかったか…」

そう言って母さんは溜め息をついたとたん、

「…ッ!!」

泣きながら優は部屋を出て行った。