「父さん…」


「秋風」


何か言おうとする俺を止めるように、父さんは合わせる。


「今度、話す」


俺は頷いた。

父さんの手元にはビールの空き缶が数個。


どうやら酔って気を紛らわそうとしているらしい


「…わかったよ」


機嫌が悪そうだった。

俺はバイトの支度をして、父親に行ってきますと告げた。


返事はなかった