「遊華ー、帰んぞー?」

「あっ、待ってよぉー!」


私立陽明(ヨウメイ)中学校 …ー。


私、來切遊華は、そこに通う双子の片割れだ。



「あっ、どうしよう、学校に携帯忘れてきちゃったっ」


「はぁ?何やってんだよ、もう家につくじゃねぇか」


「う~。仕方ない……」

私は、周りに遊季以外の人が居ないことを確認すると、手に意識を集中させてある呪文を唱えた。