「え?」


『そんな震えた手じゃ、ろくに人なんて刺せないわよ』


「違う!!」


あたしに向かって走ってきた。


――パシッ


避ける用意をしたけど、いらなかったみたい。


「優斗様……」


そう、優斗が相手の腕を掴んでいたから。


優「やめときな……うちの総長、怒らしたらやべぇよ?」


『もう遅い……って言いたいところだけど、もういいや。暇潰しになったしね』



――ドタドタ ドタドタ


何ごと!?


みんな「姫〜!!」


『何でみんな勢揃い?』


和「空也さんと郁也さんが、姫を見たって言うから……」


湊「トイレに行ってる優斗を出し抜いてやろうと思ったのに……」


昴「すでに来てたってオチ……」


みんな空気が暗いよ?



光「優斗、トイレに行ったんじゃ無かったのかよ」


優「姫の様子がおかしかったから後つけてた」


來「おかしいところなんて無かったじゃん!!」


優「いや、おかしかった。なぁ、磨刃」


磨「…………」


なぜ無言?


颯「パソコンの内容が気になるみたいです」


パソコン?さすが情報係だね。