愁「……誰?」


『さっき世話になった、蝶龍ですけど』


愁「……は? おい、奏斗、どういうことだ」


奏「は、俺だって知らねぇよ!!わりぃが説明してくれ!!」


いやいや、こっちが「は?」なんですけど……

なんで襲ってきた奴に経緯を説明しなきゃいけないの?


優「今日、天川学園に乱鬼500人程度が王蝶1人に押し掛けてきた」


優斗が手っ取り早く説明してくれた。


愁「……悪かった。
俺たち2人は知らなかったんだが、仲間がしたことだ、俺等も同罪だ。
今日かぎりで乱鬼は解散する。
許してくれるか?」


奏「解散ってお前!!」


愁「黙ってろ」


なんか、話がややこしくなってる気がする。


『解散するのは別にいいけど、あんた等行くとこあるの?』


愁「……ない」


『だったら、自ら居場所をなくす必要ないじゃん』


族に入ってる奴らのほとんどが、族を自分の居場所としている奴らが多い。


愁「わかってる。
だけど俺等は卑怯な手を使った。
俺等2人、そういうのは嫌いなんだ」


ふーん……


『話が合うじゃん。あんた等、蝶龍の傘下に入らない?』


愁・奏「は?」


『もちろん、
卑怯な手を使うなら、無理だけど、
あんた等はそういうの嫌いって言ったし』