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「ほらね?
君たちなんかよりも強いでしょ。」
「……ヴッ…ウゥ゛ッ…」
“ドサッ”
今この場に立っているのは、安藤君たった一人。
しかも、ピンピンとしている。
ケンカに参加しなかったクラスの奴ら、いつの間にか来ていた他のクラスの奴らは、安藤君の強さに唖然としていた。
目の前で繰り広げられた喧嘩に、僕はもう口開けて、ガタガタ震えて。
…カッコ悪。
自分が情けなくなってくる。
「ねえ……」
安藤君が声を出すと、みんなの緊張感が一気に高まる。
「文化祭やろっか。」
一瞬、みんなが止まった。
えっ、文化祭?
「……プッ」
「アハハッハハッ」
「文化祭だって…ハハッハアハッ」
みんな理解したようで、あちこちから笑い声が上がった。
バカにされているにも関わらず、安藤君はずっとニコニコしていた。