“ドンッ”



「あれ?
黒田君何してるの。」



教室の戸が勢いよく開いた。

安藤君がタイミングよく現れる。


 助かった~。


僕は今すぐにでも、安藤君の後ろに隠れたかった。

けど沢軍団が邪魔で、その場から動けなかった。

逃げたら逃げたで、また何かありそうだな…。



「お前、調子乗んなよ。」



僕に向かってた矛先が、安藤君に向かった。

みんな、安藤君のことを見ている。

安藤君はこちらに歩きながら、



「んっ?
調子乗ってるつもり
ないんだけどな~。」



安藤君のしゃべり方は、相手を苛立たせる。

その証拠に、沢君の右手に力が入る。



「だから…そういうのが
調子乗ってんだよ……!!」



“ガラガラガラッ…ボロッ”



「やべっ、戸壊しちまったよ。」



沢君が安藤君を殴ろうとした瞬間。

これまたタイミングよく、十文字先生が現れた。