“ガラガラガラ~”
僕はここでも、みんなの視線が突き刺さる。
教室の戸を開けた瞬間、一斉にみんなは僕の方を見て、こそこそと話し始める。
その気まずさといったらひどいもの。
いつも話し相手だった、僕と同じタイプの七尾君は、僕と目が合うとすぐ目線を本に戻した。
それには少し傷ついた。
「黒田、お前昨日の何なんだよ!」
肩をガシッと掴まれ、後ろを振り向くと沢君+子分たちがいた。
「ぼっ僕にも……」
後退りしていく僕。
だけど、壁にぶつかり逃げ場がなくなった。
「あ゛っ?
もっとハキハキしゃべれよ!」
“ダンッ”
沢君の子分は、僕の顔の近くで壁を叩いた。
ヒィィッ!!!