「…れだよ、くろ…」
「あ…弱そうな…」
今日は一段とみんなにじろじろ見られているような…。
いつもは、全く歩いてるのさえ気づかれないときだってあるのに。
空気だった僕が、実体になった。
こんなに僕がじろじろと見られるのも、昨日の安藤君の放送のせいだ。
これからどうなっちゃうのかな…。
「!」
僕の目の前に現れた数人の不良が現れた。
名前は知らない人ばかり。
きっと、TOP10に入っていない人だと思う。
「黒田ってのはお前か。」
「ひっ…ごめんなさいっ!!」
僕の名前を呼ばれた瞬間、僕は教室まで全力疾走で逃げた。
殴られるかも…
蹴られるかも…
そんなことが頭の中を支配していた。