「生徒会長なんて
うまいこと考えたな。」



放送を終えると、戸の近くに十文字先生がいた。



「んっ?
何のことでしょうか、先生。」



俺は、何もわかってない振りをして、おどけてみせる。



「嘘つけ。
本当は全部計画通りなんだろ?」

「そんな俺は器用じゃないですよ。」

「よく言うよ。」



十文字先生は呆れ気味に言う。



「校則第23条。
生徒会長になった者は、全校生徒を従わせる資格がある。

お前、よくこの裏を
見抜けたな?」

「生徒会長が実質、
ここのNo.1だってことを?

俺、知らなかったな。」



俺はニコッと笑った。



「じゃあ、このこともか?

校則に書いてある、
従わせるの本当の意味。」

「生徒会長の指示は絶対。
つまり、みんな俺の下僕。」




俺は放送室を後にした。


 あっ、黒田君喜んでくれたかな~?