“キィィーーィッン”



鼓膜が破れてしまいそうな音。

僕はとっさに耳をふさいだ。


 放送室にいたときは
 そんなに大きな音だと
 思わなかったのに…。




『えー、重大なお知らせがあります。』



安藤君の爽やかな声が聞こえる。

僕たちは耳をふさぎっぱなしだ。

だけど、安藤君の声はしっかり聞こえた。



『今日付けで安藤涼真、
ここの生徒会長に任命されました。

つきましては、
文化祭を実行しようと
思いますので、
ご協力お願いします。


あっ、副会長には
黒田飛鳥を指名します。
よろしくねー。』



“ピンポンパンポーン”




みんなの視線が僕に向かう。


 安藤君…聞いてないよっ!!


安藤君が言ってたサプライズはこれか…。

なんて嬉しくないサプライズなんだーー!!!