そんな言い争いをしながら登場したのは、原田輝と田中ショウ君だった。
田中ショウ君は原田輝に押され、カケル君の隣に並んだ。
「お前、どういうことだよ!」
「俺の作戦にミスはない。
ミスしたとしたら、お前のミスだ。」
「お前の作戦自体が
ミスだったんじゃねえの。」
「お前みたいなバカと一緒にすんな。」
「やんのか、オラッ!」
「そうやってすぐ手を出すんだから。
単細胞は困る。」
隣に並ぶなり歪みあう双子。
あれれ?
双子って仲良いはずじゃあ…
僕は安藤君の隣に行った。
「あれが双子の本当の姿だよ。
昨日、原田さんに聞いて知ったんだ。
本当は仲がとびっきり悪いんだ。」
双子の方を見ると、まだまだケンカ中のようで。
入り込む隙がなかった。
「ショウ君の方は
めちゃくちゃ頭が良くて、
発明家でもあるんだって。」
そう言って、安藤君が見せてくれたのは…黒い玉?
「小型の盗聴器。
ショウ君の新作らしいよ。」
「へっへぇ~…」