「ところでさ、
なんでお盆にしか帰ってこないの?」
ふとした疑問を口にしてみた。
「別にお盆に帰ってくる訳じゃ無いんだ」
「どういう事?」
「お兄ちゃんはいつでも
みんなの事を見守っているんだよ!」
テンション高めにそう言った。
「えー……?」
それはどういう事だろう。
実はいつもいるけど、
ただ見えていないだけなんだろうか。
今はお盆だから、
何故か俺は認識している?
それともどこかから、
いわゆるお空の上から見守られてる?
「例えば風呂に入ってる時。
リンスが切れたりしてると、
ああ、髪キシキシなっちゃうな、
何も出来ない兄を許してくれ!……って」
「うわ、怖い」
とりあえず全部、
冗談なんだと思っておこう。
家族の風呂を覗く兄なんていないんだ!
スイカを食べながら、そんな会話をした。