「乃愛、じゃあ今日会場でな」 「うん。楽しみにしてるね♪」 あたしはお仕事に向かう優人さんを見送るため、玄関にいる。 今日は優人さんの会社の創立記念パーティー。 だからお店はお休み。 あたしは夜になったら、パーティー会場に向かう。 あ、宇野くんもね。 「乃愛」 「ん?」 優人さんに優しく名前を呼ばれ、あたしは顔を上げた。 するとグッと腰を引かれ、一気に顔が近付く。 あ…… あたしがパチリと目を見開くと、優人さんの唇が重なっていた。