しかし夢鈴は強張った表情をし、先程よりも更に青ざめていたのだ。


そして、自分の手を見詰めていたのだった。



「(嘘っ…もうここまで進んで…っ)」



透夜の視線も自然とその手の方へといった。



「!!(何で…血、が…)」



そう、手には血が付いていたのだ。



「(吐血…した?…まさかっ!?)」


「ちょ、ちょっとトイレに行って来るね!!」


そう言って私は、その場から逃げるように離れた。


「あっ、あぁ…」