握っていた手の指が動く 「ふ‥‥ぅと‥‥ぁぃ‥たぃ‥‥」 「零音!起きろって!」 「ふ‥うと‥‥‥」 曖昧だけど 確かに零音の瞳は開いていた。 「俺のこと‥わかる?」 泣きそうになった。 でも泣いてらんねぇし 微笑みかけるのが精一杯だった。 すると零音も いつもみたいな 優しく笑いかけた。