私は馬鹿なんだよ




いつも

いつも‥‥



またっていつ?



ねぇ、


どうして分かんなかったのかな



もう"また"なんて無いのにね。







車のエンジンの音が家の前で止まった。

と思うと、玄関のドアが荒く開いたのが分かった。




ついに



この時が来ちゃったんだ







「みんなぁ〜!!帰ってきたわよぉ」




最後に会ったときと変わらない、母の甲高い声が耳を痛めた。