『もう離さねーから』
私も‥‥。
「ん‥ぁ‥ふっ‥」
呼吸が出来ないくらい
何度も何度も
止まないキス。
なんの偽りもない
愛だけのキス‥‥。
そう願った。
「零音‥愛してるから」
「ヒクッ‥‥わた、し、も‥‥‥」
部屋が暗くて良かった‥
いまの私の顔
きっとグチャグチャだから‥‥。
「‥‥ん、っ‥」
もう何度目のキスだろうか。
酔いしれてしまいそうだよ‥‥‥。
最後に長いキスをした後
楓斗は私の涙を拭う。
「ここの傷‥痛い?」
楓斗には見えているの?
「ん‥大丈夫だよ‥‥でも、醜い、よね‥‥」
「‥‥‥」
「お嫁に行けないくらい、酷い‥‥?」
わざと笑って見せた。
「ん、大丈夫。俺が貰うから」
「‥‥え‥‥」