それから2日経っても、大地のケータイが繋がらないので、私は、もう一度、彼の寮に電話してみることにした。


「もう。寮に電話するなんて、ほんとは嫌なんだから。…大地」


ほとんど、私は怒っていたかもしれない。
その怒りのパワーが、私にふたたび、寮へ電話させたとも言えた。
こんなに、彼女をほっておくなんて、やっぱり信じられない!


「はい。○○寮です」


この前と、違う人が出た。やっぱり、学生みたいだ。


「大地ね。はいはい…呼んできますよ」


しばらくのあいだ、受話器の向こうは静寂だった。
わたしは、なんだか、すごくドキドキしてきた。


今日こそ、彼は、出てくるだろうか?
声が聞けるだろうか?


ガシャッと、受話器の音がしたとたん、私の胸はドクンとときめいたが、その瞬間、プツンと回線が途切れた。


プープープー。


え? なにこれ?!