(大地って、高尚な人なんだなー…)
ふと、私は、シマからもらったラブソングの数々を思い出していた。
(こんな彼氏がいたら、いいのに)と思わせるような、切ないメロディーと歌詞。
シマのときは、それをシマのこととして聴くことができなかった。
でも、いま、大地が相手なら、この人とラブソングのような関係になりたいと思う。
そんなやましいことを、私が考えているとも知らず、大地は、
「神社の廊下に座ろっか」と静かに言った。
「うん」
私は、彼の口から、どんな高尚な話が出てくるのかと身構えた。
すると大地は、いたずらっぽく私を見て言った。
「ミク、電車で痴漢にあったこと、ある?」
「ええ??」
私は、少しびっくりした。
「電車以外でならあるけど…、なんで?!」
「俺ねー。電車の中で、女の痴漢にあったことがあるのよ」
「え~~?!マジで??」
「マジ。なんか、30歳くらいの人だったと思う。俺、よくあるの、こういうこと」
「へぇ~~~。どこを見て狙うんだろうね?」
「なんか、ケツのへんとか触られたよ」
「ぎゃ~~!!」
私たちは、思い切り笑いあった。
女に痴漢される大地。
高尚かと思えば、急に、卑猥な体験を淡々と語ってくれる大地。
そんなギャップを見せてくれる彼が、私は好き。
やがて、陽が落ち始めると、大地は、川べりの方へ行こうと言った。
ふと、私は、シマからもらったラブソングの数々を思い出していた。
(こんな彼氏がいたら、いいのに)と思わせるような、切ないメロディーと歌詞。
シマのときは、それをシマのこととして聴くことができなかった。
でも、いま、大地が相手なら、この人とラブソングのような関係になりたいと思う。
そんなやましいことを、私が考えているとも知らず、大地は、
「神社の廊下に座ろっか」と静かに言った。
「うん」
私は、彼の口から、どんな高尚な話が出てくるのかと身構えた。
すると大地は、いたずらっぽく私を見て言った。
「ミク、電車で痴漢にあったこと、ある?」
「ええ??」
私は、少しびっくりした。
「電車以外でならあるけど…、なんで?!」
「俺ねー。電車の中で、女の痴漢にあったことがあるのよ」
「え~~?!マジで??」
「マジ。なんか、30歳くらいの人だったと思う。俺、よくあるの、こういうこと」
「へぇ~~~。どこを見て狙うんだろうね?」
「なんか、ケツのへんとか触られたよ」
「ぎゃ~~!!」
私たちは、思い切り笑いあった。
女に痴漢される大地。
高尚かと思えば、急に、卑猥な体験を淡々と語ってくれる大地。
そんなギャップを見せてくれる彼が、私は好き。
やがて、陽が落ち始めると、大地は、川べりの方へ行こうと言った。