2回目のデートに、大地に誘われたのは、その2週間後のことだった。
そのあいだに、私と大地はメールのやり取りを頻繁にしていたが、ようやく、大地が「紅葉を見においで」と誘ってくれたのだ。
私は、大地に言われるままに、期待に胸を膨らませて、土曜日の10時に、大地の寮の最寄駅へ向かった。
大地は、私が着いてからまもなく訪れ、また私に、
「待った?」と言った。
きっと、口癖なんだろう。
「そうでもないよ」
「じゃ、行こうか」
私たちは、バスに乗って、ある神社へ向かった。
そこはかなり大きな神社で、名前だけは私も知っていた。
「なんもない所だけど、静かなのが気に入ってる」
と、大地は言って、紅葉の山が見えるスポットへ、私を案内した。
わー、ほんとだ、綺麗!
その年の紅葉は、少し遅れていたので、11月の下旬でも、じゅうぶんに堪能できた。
紅葉を左手に見ながら、大地は私の先を歩いていく。
ピーコートの、見慣れかけた背中。
私は彼についていきながら、よそ見をし、
「うわー。いっぱい、絵馬があるね!」
と右手の方向をびっくりして言った。
こういうものに、何が書いてあるのか…なんてことに、私はわりと興味があったりする。
悪いけれど、中には笑えるものもあったりして、そういうのを見て2人で笑いあいたかった。
でも、私が絵馬に関心を持っているとき、大地は、そんなもの、という感じで見向きもしなかった。
だから、私も紅葉を見た。
シマとなら、こうはならないだろう。
私は、人の趣味には、ずいぶん差があるなと思った。
そのあいだに、私と大地はメールのやり取りを頻繁にしていたが、ようやく、大地が「紅葉を見においで」と誘ってくれたのだ。
私は、大地に言われるままに、期待に胸を膨らませて、土曜日の10時に、大地の寮の最寄駅へ向かった。
大地は、私が着いてからまもなく訪れ、また私に、
「待った?」と言った。
きっと、口癖なんだろう。
「そうでもないよ」
「じゃ、行こうか」
私たちは、バスに乗って、ある神社へ向かった。
そこはかなり大きな神社で、名前だけは私も知っていた。
「なんもない所だけど、静かなのが気に入ってる」
と、大地は言って、紅葉の山が見えるスポットへ、私を案内した。
わー、ほんとだ、綺麗!
その年の紅葉は、少し遅れていたので、11月の下旬でも、じゅうぶんに堪能できた。
紅葉を左手に見ながら、大地は私の先を歩いていく。
ピーコートの、見慣れかけた背中。
私は彼についていきながら、よそ見をし、
「うわー。いっぱい、絵馬があるね!」
と右手の方向をびっくりして言った。
こういうものに、何が書いてあるのか…なんてことに、私はわりと興味があったりする。
悪いけれど、中には笑えるものもあったりして、そういうのを見て2人で笑いあいたかった。
でも、私が絵馬に関心を持っているとき、大地は、そんなもの、という感じで見向きもしなかった。
だから、私も紅葉を見た。
シマとなら、こうはならないだろう。
私は、人の趣味には、ずいぶん差があるなと思った。