でも、現実は、ラブソングと変わらないでもなかった。
大地が、待ち合わせのカフェの前に現れたとき、私は、こんなにカッコいい人だったっけ?と改めて、大地を上から下まで眺めてしまった。
彼は、濃紺のピーコートにダテ眼鏡で、正統派清純男を演出していた。
頭が小さくて背が高いので、ものすごくバランスがよくみえる。
「待った?」
「ううん。いま、来たところ。…」
なんだか、恋人同士の会話みたいだなあと、私は焦って、何度もまばたきしてしまう。
そんな私を、大地は、少し首を傾けて見ている。
「ミク、その服、かわいいね。俺、女の子がスカート穿いてるの好きだなー」
「そう? ありがと。確かに、ジャージよりはマシだよね」
私の期待度は、どんどん高まっていく。
大地、私は、あなたに恋していいの?
「じゃ、行こうか。1Fからぐるっと周ってみて、その後、空中庭園に行こう。風に当たれて、きっと気持ちがいいよ」
「うん」
私たちは、友だち関係の距離を置いて、歩き始めた。
すれ違う女の人が、何人か、大地をちらっと見ていく。
大地が、待ち合わせのカフェの前に現れたとき、私は、こんなにカッコいい人だったっけ?と改めて、大地を上から下まで眺めてしまった。
彼は、濃紺のピーコートにダテ眼鏡で、正統派清純男を演出していた。
頭が小さくて背が高いので、ものすごくバランスがよくみえる。
「待った?」
「ううん。いま、来たところ。…」
なんだか、恋人同士の会話みたいだなあと、私は焦って、何度もまばたきしてしまう。
そんな私を、大地は、少し首を傾けて見ている。
「ミク、その服、かわいいね。俺、女の子がスカート穿いてるの好きだなー」
「そう? ありがと。確かに、ジャージよりはマシだよね」
私の期待度は、どんどん高まっていく。
大地、私は、あなたに恋していいの?
「じゃ、行こうか。1Fからぐるっと周ってみて、その後、空中庭園に行こう。風に当たれて、きっと気持ちがいいよ」
「うん」
私たちは、友だち関係の距離を置いて、歩き始めた。
すれ違う女の人が、何人か、大地をちらっと見ていく。