やっぱり、エリは抜け目がない。
よく、私のことを見ている。


「シマ、ショック受けるだろうなー。ミクのこと、すごく自慢してたもんね」

「うん……」

私は、お弁当をゆっくり食べながら、そのことを考えて憂鬱になった。


彼が悪いんじゃないのだ。私の方が、悪いんだ。


そんなに好きでもないのに、交際のOKを出した。


あんなにMDをくれたり、数学で助けてもらったりしたのに、美味しいところだけ享受して、ありがとうを言っていた。


「ミクのこと、好きだよ」って、いっぱい愛の言葉をくれたのに、偽りの仮面をかぶって、笑ってごまかしていた。


みんな、私が悪いんだ。


ごめん。シマ。
もう、何回謝ったらいいのか、私にはわからない。