「智子さん……どうして死のうなんて考えたの? こんなに優しい家族がいるのに」

 だが、意に反して、智子はピクリと体を強張らせ、困った表情を浮かべた。

「あ、ごめんなさい。あたし……ずけずけと聞いちゃって」

 あずみは慌てて取り消そうとした。

 しかし、智子は笑って答えた。

「ううん、迷惑かけたから気になるのも解るし……いいの」

「智子さん」