穂高は、教科書をしまう際、鞄の奥に忍ばせたプレゼントをジッと眺めた。


――それでも、結果がどうあれ、気持ちを伝えてはっきりさせたい。

 それは、自分自身への気持ちの整理なのかもしれない。

 振られたら振られたで、今までのように怖がって避ける必要もなくなる。

 恥ずかしさに冷たくあしらう事もなくなる。

 子供の頃のように、素直に接する事が出来るかも知れない。

 そう思ったのだ。