「……放課後渡す事にした。どうしても誕生日に欲しいんだってさ」

 穏やかに微笑むその表情に、高志は温かい眼差しを送る。

「女心だねぇ……そっかそっか……ま、頑張れよ」

 肩を叩く高志に、穂高は耳まで真っ赤に染めていった。

「何を頑張るんだよ!」

「だってお前、あずみに告るんだろ?」

「ば、ちょ、え、何?!」

 慌てふためく穂高を尻目に、高志は悪戯っぽく視線を流す。