「先に行かせたんだよ」

 ムキになって穂高が反発する。その態度で、高志は再び溜息を吐いた。

「何だよ、また図星かよ。俺はあずみの代わりですか~」

「またって言うな」

 二人はじゃれ合うように突き合い、先ほどの気持ちの蟠りを解したようだった。

「それより、もうプレゼント渡したのかよ」

 ふと高志が聞くと、穂高は「ああ、あれ」と言って、はにかんだ。