普段は生活態度にも口うるさい智子の言葉だとは思えない高志は、訝しく眉間に皺をよせた。 「はぁっ?!」 「は~さてさて、ご飯を食べたらさっさと学校行きなさい。店番も楽じゃないんだよ、はい座った座った」 智子は少し曲がった腰を叩きながら、いそいそとみそ汁の味見をしている。 「ちょ、ばあちゃん。俺にはいつもズルはダメだって怒るくせに、何で親父には何も言わないんだよっ」