アルジャンは険しい表情を浮かべ、喉の奥で舌打ちした。 「配線を切断したのは解る。だが、どうやって……」 この作戦のために配線を変えたはずなのに、それに気づかれていたというのか? 「ひと筋縄ではいかないか……さすがだな」 「大丈夫なんだろうな」 背後から、座椅子に腰掛けている由三郎が声をかける。