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「山梨。山梨、起きろって」
「…ん」
目が覚めると、目の前には間宮くんのドアップ。
「うわっ!」
「ああ、ごめん。やっと起きたな」
そう言われて、自分が図書室で図書委員としての仕事を放棄して寝たことを思い出す。
まあ、仕事なんてないんだけど。
「やることなかったから、寝ちゃってた。ごめんね」
「いや、俺こそ遅れてごめん」
先生が見つからなくて、と間宮くんは苦笑いをした。
「それよりさ、大丈夫?」
「え?」
何が?、と首を傾げると
間宮は自分の眉間と眉間の間を指差しながら言った。
「うなされてたから」
そう言われて、間宮くんが指差したそこを触ると、確かにしわができていた。
あたし、うなされてたんだ。