「そういえば、間宮くん遅いなあ」





もう、あたしがここに来て30分以上経ってる。


図書室には誰もいない。

本を借りにくる人も、返しにくる人もいない。


ただ、時計が動く音と野球部の掛け声と吹奏楽が練習してる音が聞こえるだけ。



もう1度時計を見るが、さっきと少しも針の位置が変わっていない。


あと30分。
たぶん、今日は誰もこないだろう。




(ちょっとぐらい寝ても大丈夫だよね?)




なんでか分からないけど、今日は無性に眠い。




ごめんなさい、と間宮くんに心で謝罪をし
あたしは、ゆっくりと眠りについた。