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「失礼しまーす」
ゆっくりと図書室のドアを開ける。
間宮くんは、部活の練習に遅れることを先生に言いにいくらしいので
あたし1人で図書室に来た。
図書当番は6時までで、部活は7時まで。
つまり、1時間しか部活ができない。
(あたし1人で当番するのになあ)
そのことを間宮くんに言ったら
『そんなの悪いから』と断られた。
…別に平気なのに。
あたしとしては、部活に専念してくれた方が嬉しい。
それに、たまにしか話さないような人と1時間も同じ空間にいるのは何とも居心地が悪い。
(やっぱりもう1度、1人で大丈夫って言おう)
うん、そうしよう。
間宮くんだって、あたしなんかと1時間いるより部活に専念した方がいいはずだ。