【栞side】 翌日の放課後、私はさっそく担任の杉田先生に、進路について相談することにした。 杉田先生は、40歳くらいの男の先生だけど、口調も優しいし、私はわりと好きな先生。 去年も担任だったし、3年間、国語を教わってるから、話しやすいっていうのもある。 職員室に行くと、先生はにこやかに私を迎えてくれた。 「進路のことで相談ってことだったけど?」 「はい……」 勧められた椅子に座り、私は緊張しながら、自分の希望を伝えた。