「はぁ~・・・今日も楽しかったなぁッ・・・」

あ・・・・。

こんなこと思うのいつぶりだろう・・・。

そのとき―・・・

カチャッ

「・・・お母さん。」

「椿・・・此処で良いから話しない?」

「・・・いいけど。」








 「・・・椿、友達できたんだね。」

「え?」

お母さんからは思いもしない言葉が出てきた。

あたしは正直驚いていた。

「・・・梓のこと?」

あたしがそういうと、お母さんはゆっくり頷いた。

「・・・椿に友達ができたのって2年ぶりくらい?」

「・・・そうかもね。」

すると、お母さんは優しい笑顔で言った。

「良かったね。」

「・・・うん。」

「でも、また裏切られたりしたら言いなさいよ?」

「・・・分かった。」

「私は椿の見方だから・・・椿のことは分かってるから・・・。」

「ありがとうね。」

「椿、今まで心を痛め続けたこと・・・知ってるから・・・。

だから優しくしてるんだよ。」

「・・・ありがとう・・・、ありがとう・・・。」

「うん。じゃあ行くね。」

お母さんはそのまま部屋を出て行った。

あたしは今思うと・・・梓なら信頼できると思った。

確かに格好は派手だ。

だけど性格はすごく優しいし、何よりすごく優しげな笑顔をする。

・・・・・・。

梓なら・・・信じれるかな・・・

そう思い始めていた。

だけど・・・

本当のあたしは・・・軽い気持ちでいた。