「こんな夜遅くに、女の子ひとりで帰らせねーよ。俺、車で送っていくよ」



 …マスくん…。



 胸がざわざわする。



 どういう感情かはわからない。



 でも、落ち着かないような感情だった。



「ありがとう。マスくん」



「泉ちゃん…。頬真っ赤。寒いでしょ。早く、車内はいろっか」