あたし、電車で帰るって…!



 あたしは、引っ張られたままついていく。



「あの…!マスくん!…あたし、電車で帰りますって…」



 そう言ったとたん、くるりとマスくんは振り向いた。



 言わせないかのように、唇に指を当てる。



 唇に熱をもつのがわかる。



 なんで、こんなに熱もつの?