―どたばたぐゎしゃーんっ
『……ん"?』
…と。
何の前触れもなく…というのは当然だが、廊下から凄まじい音が響いた。
まるでこう…足が絡まって豪快にすっ転んだ挙句、手に持っていた大きめの何かが二メートルくらい吹っ飛んだかのような…。
…そんな音?
『…えらく具体的ね』
『まるで見てたかのよう』
まさか真裕?
少し心配になってガラリと扉を開けた。
―どっすんっ
「……今度はなんでェ」
思わず呟いたと同時に、ふと思い当たる節が。
…この騒々しさひょっとして…。
『あ!』
俺が思ったのと同時に、メイリーが何かに気が付いたような声を上げた。
『カリン!』
……そしてそれは、俺の想像とぴったり合致したりするのだった。
「ちょっとっ。キャリーバッグ落としちゃったじゃないあんたのせいで!」
「俺のせいか!?」
「そおよ。あんたがそんな派手なこけ方するからよ」
「したくてしたんとちゃうわっ。大体焦りもするやろ」
「お前は焦ってなくたっていつもうざいよ」
「ん? そうか? ……どういう意味じゃごるぁ!Σ」