「そんなことはお義父さんに聞けよ…」


何度も聞いた。

何度も聞いたわ? 当然よダーリン。

けどあなたも知ってるはずだわ。あのバ<ピーッ>親父の破天荒さを。

抗議したとき、ヤツはこう言ったわ。



『なにそれどういう意味!? ちょっと、なに勝手に決めてんの!』


『え? なにが?』


『なにがじゃあるかこのア<ピーッ>のど<ピーッ>のバ<ピーッ>親父!!』


『お口の利き方に気を付けなさい』


『うるさいわΣしれっとしてんなΣ』


『だってみんな忘れてるだろうけど、ぼくえらいんだよ!? 超えらいんだよ!? みんな言うこと聞いてよっ』


『聞かねーよ』


『Σ』



「……」

「……」


…うん。ごめん。

なんかね…? 今さ、心底思ったわよ。


「…あれの娘であることがものすごーく恥ずかしい」


「…言うな。子どもがかわいそうだ」


…そうね。

おじい様だもんね。かわいそうに。


「…まあ……部屋はどうせ死ぬほど余るだろうけど…」


「つーか本人は知ってんのか?」


「さあ。…てかなんでカナダに?」