「うん」
こういう反応には慣れた。
誰に言ってもこうだもの。
最初に野木さん達に言ったときだって…。
『お……お嬢様…? も、もしや頭もお打ちになられていたのでは…?』
『失礼Σそれめっちゃ失礼Σ』
『いいい今なんと!? なんと仰いました真裕様!? ええ!? はあ!?』
『落ち着こう、落ち着こうか野木さん』
…てな感じで。
それにみんなに言ったときも、散々大騒ぎだったもんね。
なんで?
あたしが妊娠するの、そんなにおかしい?
「まあ…少なくとも不安だな」
「……なにが」
「色々と…?」
つーかそれあなたが言えたことじゃないでしょうに。
「そ……それ…それはおめでとう…! …あ、おめでとうございます!」
「ご、ございます?」
「そうか……。じ、じゃあ僕が主治医になってもいい?」
「え❤みわ先生が?」
「ほら、産婦人科だって言ったでしょ?」
いや、ほんとだよね!
ナイスタイミングだよね!
「でも…あたし、ウィーンで産もうかと思って…」
「行く。も今すぐ行く」
「……ここどうすんだよ」