少し焦った様子で止めるかっくんに、笑顔で振り返る先生。
「お話があって来たの。あたし達もすぐにウィーンに行くし、直球に言いますけども」
「うん?」
「先生って、結局専門なんの先生なの?」
「それじゃねぇだろうがΣ」
え? 違った?
あれ? じゃあなにしにきたんだっけ。
「内科小児科もやるけど…専門は一応産婦人科だよ。それがどうかした?」
「産婦人科!? 超初耳! …ああ! 産婦人科で思い出したっ」
そういえばその報告に来たんでした!
「あたし赤ちゃん出来たんだよね! それ言いに来たんだよね!」
「ああなんだ。そんなことか❤…………ハア!? なんつった!?」
「あたし赤ちゃん出来たんだよね! それ言いに来たんだよね!」
「ああなんだ。そんなことか❤…………ハア!? なんつった!?」
「あたし赤ちゃん出来たん…」
「しつこいΣ」
「え!? ま、まひ…真裕ちゃんが…?」
「他に誰が」
「………えっと、今日は四月一日じゃ……ないねぇ…」
エイプリルフールじゃねーよΣ
「ドッキリカメラ……なさそうだねぇ…」
あるかそんなんΣ
「……ほんとに?」